今回は、「デザインにおける写真の重要性」と「写真を使った紙面デザインの基本レイアウト」について解説します。
写真がデザインに与えるインパクト
写真や画像は、デザインのビジュアルに大きな影響を与えます。
まず、以下の例をご覧ください。
これはハンバーガーについての説明文です。
「タワーバーガー お肉が通常の3倍!」と書かれていますが、文章だけではそのハンバーガーに興味を持つかどうかは微妙です。
次に、この文章にハンバーガーの写真を追加してみます。
写真が入ったことにより、「なるほど、タワーのようにお肉が積み上がっているから『タワーバーガー』なんだな」と一目で理解できます。
さらに、「すごい!」とか「食べてみたい!」という感情も湧いてきます。
このように、写真による情報は、文字だけよりも私たちの心を引きつけ、情報が伝わるスピードも速くなります。
写真のインパクトは非常に大きく、制作物をデザインする上でとても重要な要素となります。
写真を使った紙面デザインの基本レイアウト
写真を使って紙面をデザインする場合、基本的なレイアウトのパターンが4つあります。
1. 角版のレイアウト
ページの外側にマージンがあり、写真の四角すべてが紙面の中に配置されるレイアウトです。
角版のレイアウトは、収まりがよく、安定感があるので落ち着いた印象になります。
最も一般的なレイアウトです。
2. 全面裁ち落とし
写真を紙面いっぱいに配置するレイアウトで、四辺裁ち落としとも言います。
紙面全体が写真になるので、迫力のあるイメージにしたい場合や、写真自体を強く印象付けたい場合に使われます。
しかし、文字を配置するスペースが少なくなるため、長文には不向きです。
3. 三辺裁ち落とし
写真の上下または左右のいずれか1辺だけを残し、他の3辺を裁ち落としにするレイアウトです。
空間的な広がりや紙面に動きを出したい場合に使われます。
4. 切り抜き
被写体を輪郭線に沿って切り抜き、背景をなくした状態のレイアウトです。
背景がなくなることで視線が被写体に集中し、注目度が上がります。
楽しそうな雰囲気や動きのある紙面を演出できます。
実例:雑誌のレイアウト
こちらは、私がデザインを担当した雑誌のレイアウトです。
右ページは三辺裁ち落としになっています。
試しに、右ページの写真を、天と左右にマージンのある角版のレイアウトにしてみます。
角版のレイアウトも悪くはないのですが、収まりが良すぎて少し面白みに欠けます。
この場合は、三辺裁ち落としのレイアウトの方が、写真が大きくなり、動きのある紙面になっています。
また、左ページには、切り抜き写真を2ヶ所使用しています。
プロフィール写真を切り抜きで使用することで、ポップな雰囲気とアクセントを加えています。
このように、写真の使い方によって、デザインの効果を大きく高めることができるのです。
デザイン初心者の方に向けた「グラフィックデザインの基本」を、動画でも解説しています。
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